富士市のまるいチップ工業さんで木材をチップに加工する工程を見学した後、
どうやって紙になるのか、ということで日本製紙富士工場の鈴川の工場を見学させていただきました。
ふじのくに森の町内会の木材はまだゴトゴトとチップ加工の最中でしたので、
通常のチップで製紙の工程を見せていただきました。
場内に大量のチップがストックされています。すごい量です。1つの山がとても大きいのです。
左側の白っぽいものが国産の針葉樹、右側の色の濃いものが広葉樹。
針葉樹チップ。 広葉樹チップ。
使用する目的に応じて材料が違い、白い印刷に使う紙は主に広葉樹、
新聞やダンボール・包装紙など強度が求められる紙は主に針葉樹でできています。
実際紙にする過程で紙の種類によってブレンドしていきます。
場内には港から輸入チップを積んだトラックが続々とやってきて、計量しながらチップを下ろしていきます。
一日150台にもなるそうです。
国産材チップは、トラックごとにサンプルを検定し、木材の水分を飛ばした重量で取引をします。
チップはまぎれたゴミや金属を取り除きながら移動し、大きな釜でぐつぐつ煮ます。
すると繊維がほぐれてドロドロに。これがパルプです。
これも釜ごとにサンプルを取り出し検定します。
釜からでたパルプはまだ茶色です。
このまま紙にすると封筒などのクラフト紙に。薬品で漂白したり晒したりすると白色になります。
それを漉いて延ばして乾燥させて紙に加工していきます。
このロール、とても大きく直径は2m以上あると思います。
私たちはどれだけ紙を使っているのでしょうか。
もうスケールの違いに圧倒されるばかりでした。
ふじのくに森の町内会の紙と木材は、この工場で扱う原料のほんのほんの一部です。
しかし、企業の皆様のご協力により、山で朽ち果てるだけの木材を有効活用し、
豊かな森づくりができるように努めていきたいと思っています。
(ふじのくに森の町内会は主に広葉樹が原料の印刷用紙を使用していただく場合が多くなりますが、
紙を作る上で必要な針葉樹を国産材で賄うために、間伐材(針葉樹)を納入しています。
工場全体で仕入れる木材チップは莫大な量であり、針葉樹の約半分は輸入しているそうです。
その輸入する木材のかわりに、静岡の森に捨てられる木材を活用しようという取り組みです。
実際に間伐材の入った紙、ではなく、間伐材を活用するための紙、と認識いただけると幸いです)